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福山克義がつづる
汗と涙と笑いのモノつくりコラム

(4)「素晴らしい商品」だけではなぜ売れないのか (2)

「お客様をワクワクさせる商品ができた!さあこりゃ売れるぞ!」と意気込んだ数年前のおバカな私がいました。また、素晴らしい商品を持っているのに売れないと嘆いているメーカーもたくさんあります。

話の前に提案なのですが、100円ショップを見てクールダウンしてみてはいかがでしょうか。最近はますます凄いですよ。単なる安物ではありませんね。
開発製造者の私でも素晴らしい商品を作っても、それだけで売れる時代ではないと思います。商品の付加価値を否定しているわけではありませんが、零細企業や個人ではやはりなかなか売れないのです。

個人がやるベンチャーの範疇では、SONYの商品を例にとっても絶対に失敗します。販売ルートやネームバリューがあり、広報費用がかけられる企業ではないからです。なぜ個人では売れないかというと、まず「使ってみなけりゃわからない」ということがあります。
商品の良さなんて売る方はわかっていますが、買う方は全くわかりません。

よくある売り手の間違いが「この商品、俺ならこの値段で買うよ。」という判断です。消費者は、その判断材料を持っていないので、最初は見かけの魅力でしか判断できません。「素晴らしい商品だけでは売れない」というのは、そういうこともあります。

「良い商品は口コミが・・・」と、以前は船井幸雄の本に同調していたときもありましたが、現在の私は違うと思っています。
口コミ・・・効果としては若干ありますが、ほとんど無力です。
口コミが走る製品と走らない製品は、確かにありますね。口コミが走る商品は皆が話題にしたい商品でレジャー・飲食・趣味など、走らない商品は、話題にしてもつまらない日常的商品、ティッシュペーパー・洗剤・カーテンなどなどです。TVコマーシャルと違って、「○○で洗ったらね。ほ〜ら。」という洗剤の話しをしてもつまらないですしね。あんな会話は女性でもありえません。

では、釣具は趣味だからいいじゃないかといわれるかもしれませんが、これもそうでもありません。少しは口コミにのりますが、最初のうちは大した力はありません。
これは、市場密度が低いからです。みんなが釣りをするわけではありませんし、釣りにもいろいろありで、口コミの機会が少ないのです。たとえ良い釣具をみつけたとして貴方は廻りの何人に伝えるでしょうか。意外と少ないですね。逆に漁師と一緒で絶対に言わないなんて方もあるかもしれません。

口コミの力はあてにしない方が良いです。ただし、インターネットの口コミはちょっと違います。どこの誰だかわからないのに一度小さな信用を作ると、この人は信用できるという世界でもあるのがインターネットです。また、このことが自分だけの特異な情報になって「信頼のおける情報筋」・・・ということになるのが不思議なくらいです。

他のマスコミがあるじゃないかと言ったところで、雑誌かテレビ・ラジオですね。結論を先にいうとどれも厳しいです。
大手のコマーシャルはカッコいい観念的なコマーシャルばかりです。それでも売れるのでしょう。個人がこれを真似したら失敗します。Gear-Labの中にもこの経験をされた方が数名おられます。コマーシャルではなく商品取材で内容の濃いものでも直接販売に結びつくということは、ほとんどありません。

今回は消極的な話しをしましたが、ここは大切なところだと考えています。でも、売れる方法はあります。たくさんの実証者と一緒に検証していきます。Gear-Labを釣りフォーラムの会員14万人の方々に見ていただけるというのは、素晴らしいことなんです。
では、現状のインターネットでは、・・・。

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