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福山克義がつづる
汗と涙と笑いのモノつくりコラム

(17)忙しい時代に

忙しい〜!もう大変です。釣具の開発や販売など新しいものに取り組むときには、誰しも必ず忙しくなります。本業もおろそかにできないし、夢は追いたい。当然、時間がなくなってきます。でもバリバリこなしていくパワフルな人もいます。この時代にどうやって時間を作るかを考えてみましょう。

あえて時間が無いという人は、生活にリズムが無いと言っているのと同じだと私は思います。「忙しくて忙しくて時間がない」という人がいます。本当に忙しいのでしょう。非常に良いことです。但し、忙しいからやりたいことができないという人は、少し問題ありかなとも思います。そしてどうしても他人をうらやましく思ってしまいます。「忙しいスパイラル」に巻き込まれ、本当のにじみ出てくるエネルギーが自覚症状無しになくなります。

また、忙しい忙しいと言って忙しく時間に追われ走り回っている。日本人はそこに美しさを求めてしまうから、たちがわるいです。よってやりたいことができないことを正当化してしまう。
「仕事の段取りが悪くて」とか「さばけなくて」とか謙遜して言われる方が多いのですが、その人達に一様に感じることは、リズムが感じられないという事です。緩急のリズムです。特に緩やかな部分が欠けているように思います。

昔の武道家はそれを「拍子」と言っています。宮本武蔵の「五輪の書」によく出てくる言葉です。彼は自分の闘い方に「拍子」を持っていたようですし、彼の生活にも「拍子」というものがいろんなところで見ることができます。

剣の道だけならず陶器、彫刻、水墨画をやることにも「拍子」がありますし、またその作品にも「拍子」が強く見受けられます。スピードアップするところとスローなところ、パワーが必要とされるところと逆に力を抜くところは、格闘技をする人は当たり前として身につけていないと「強い」とは言い難いところです。緩急のはっきりしている格闘技者は、鮮やかで格調高くそして、スピーディーでパワフルです。

仕事、生活、人生には緩急は確かに必要だと思います。スピードスピード、パワーパワーと言っている人は、リキみすぎているだけで、あまりスピードもパワーも実際は出ていないと感じます。急いでいるつもりでも、実際は非常にテンポの遅い仕事をしている場合が多いと思います。

では、具体的にはどうすれば自分の時間が取れるようになるのでしょうか?忙しいんだけども、「早く寝る」「じっくり自分の人生を考えてみる」「散歩する」「スポーツをする」などというわざと緩やかな時間を入れ込むのです。

「えっ?忙しい毎日にそんなことできるわけないじゃん。」と言っていません?これがなかなか難しいんですが、実際にやってみることです。そうすると新たなものがみえてきます。今まで感じられなかった貴方の能力が、必ず出てくると思います。こういった緩急は、新たなエネルギーを生みます。

ジャーナリストの立花隆は原稿締切に間に合わなくなりそうなときに、いきなり台所に立って料理を始めるらしいです。彼はこの「拍子」を実践しているバケモノです。「五輪の書」は現代人に大切な兵法指南だと思います。昔、トレーニングの先輩から「おい福山。忙しいという漢字は心が亡くなると書くんだぞ。あまり忙しいというな。」と言われたことがあります。
ドッグイヤーと言われて24時間オンオフが無いような時代です。だからこそ自分でオンオフを自分なりに作るのです。タイムカードを押すのがオンオフはダメなんですね。

やりたいことは今やる。仕事も遊びも全てそうですね。あとからやろうとすると何にもできなくなります。今すぐやると凄く生産性が良いです。そしてわがままにやりたくないことはやらない。というのも一つの方法です。

そんな甘くないんだよ。と言われそうですが、わがままを通すことの方が厳しいことだとは思いませんか?その方向にチャレンジしてみてはどうでしょう。

くそ忙しいときに釣りに行く。これはなかなかできないことです。普通のリズムでは、忙しいから釣りになんか行けない。となってしまいますね。

ちょっと、忙しいあなた。
久々に釣りに出かけませんか?宇宙より新たなエネルギーを呼びましょう。

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