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福山克義がつづる
汗と涙と笑いのモノつくりコラム

(27)リッツカールトン・システム

以前のコラムで少し書きました、ザ・リッツカールトン大阪というホテルの話しをさせていただきます。

なぜか、大阪梅田のゴチャゴチャしたところにあります。インテリアなどは、他の高級なオークラや帝国ホテルとあまり変わらないと思いますが、私が一番凄いと思うのは、客のニーズを先読みしていることにあります。それも「あああ〜っ!!」と驚くくらいの嬉しさです。

客の期待をはるかに超えたサービスをスタッフ自身が楽しんでいるのです。従業員一人ひとりが心あたたまるサービスを自分で判断して実践しています。トイレの場所を聞いたら、教えるだけでなく必ずトイレ入り口まで連れていってくれます。高級ホテルの堅苦しいところもなくさらっとしています。

それもお客様一人ひとりの素晴らしい情報をデータとして蓄積し、リピーターには至極の嬉しさを感じさせてくれます。

たとえばリピーターとして来たときに、前回食事した際、スタッフと話した内容がコンピュータに登録されており、釣りが好き、部屋の室温、そば枕を準備、禁煙部屋、高層階が好き、インターネット環境、ヨットも好き、焼酎は芋のロックのみ、などなど詳しい情報を全てのレストラン、フロント、ベッドメーキング、あらゆるところに共有情報があり、突然「この季節何が釣れているんですか?」なんてスタッフが驚かせてくれていきなり常連になった気分です。
初めて会うスタッフがその情報により親しい会話もできるのです。

彼等は、これをリッツカールトン・ミスティーク(神秘性)といい、立派な遊び心で仕事をしています。お客に予想もしないサービスをやってのけて、ビックリするほど喜んでいるのを見て自分自身が喜んでいるというまるで子供の感覚です。

部屋にある髪の毛1本のゴミなど、基本となるサービスについては、かなり厳しいチェックの中で徹底的に欠陥ゼロをめざしていますがそれだけでは顧客は満足しない。感動は生まれないといいます。

スタッフ一人ひとりが持つ資質は、「クレド」(信条、信念という意)という、リッツカールトンがもつ哲学を徹底して共有することにあります。
そしてただ一つの規則があります。「お客様に気分がいいと感じていただく」というものです。
モットーは「私達は紳士淑女にサービスをする紳士淑女である」と英語で書いてあります。行ったらこれよく分かります。感じてしまうのです。自分が紳士になった気分というあの感じはなんでしょう?

また、リッツカールトンは逆ピラミッド型の組織となっています。社長格の総支配人は一番下で、その上でマネージャーが社員を支えています。ああやれ。こうやれ。という命令はなく、スタッフが働きやすい環境をサポートするのがマネージャーの仕事です。この風土は、まずスタッフ同士が当たり前のようにサポートしあい、その延長にお客様へのサービスがあるという風にも感じます。

通常のホテルなら「うちではできません」「私の一存では・・・」などと断るような場合でも、リッツカールトンではNoを言いません。
社員が自分の判断で即決して行動します。組織が逆ピラミッド型という意味は、権限委譲されているということです。自分で考えて行動する責任を求められ、かなり高いモチベーションが自然にできてくる。したがって質の高いサービスができて、スタッフは生き生きしているのがわかります。お客から難題を要求されるとちょっと嬉しいのです。燃えちゃうんでしょうね。

人は、人や組織で操作できないことをホテル経営者は悟っています。また社員に権限移譲しているのは、そうでないと「心のこもったおもてなし」はできないこともこのホテル側がわかっています。

しかし、ちょっと分からないこともあります。話しを聞いていると少し抽象的な話しが多いことです。ここまでレベルが上がると、本来ならもっとシンプルになるはずだと思います。また、課題ができました。次にはそのことを聞いてみようと思います。

雇ってはくれないだろうけど、私はここでは働けないなと感じました。完璧に「ゆでがえる」になって、お湯が気持ちよくてそのままゆであげられて自分の一生を終えそうな感じがしたからです。それほど素晴らしいところです。

この感動のサービスをインターネット通販でやれば凄いことになります。まず顧客データが生きたものであれば、面白いサービスができます。あっ!そうかと思われたあなた。必ずお客様は喜んでくれます。かならず「おひねり」をいただけるはずです。

そしてこのサービスは原価0円です!
インターネット通販をリッツ・カールトン・ミスティークで楽しみませんか?

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