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福山克義がつづる
汗と涙と笑いのモノつくりコラム

(29)通販からみるランチェスター経営戦略

私の住む福岡に「ランチェスター経営」の本社があります。ランチェスター戦略の第一人者で有名な竹田陽一社長が率いる会社です。面白いスタッフが揃っており、この経営戦略は通販する方にとって素晴らしい成功戦略を持ち合わせていますので、皆さんにご紹介させていただきます。

実は17年前に竹田陽一さんの「ハガキを使って売り上げを伸ばす法」という題目で講演を聞いたことがありました。あまりにインパクトが凄かったのですぐに実行しましたが、私を含めて殆どの人が三日坊主です。それから長いブランクがあったのですが、通販をするようになってから、再度ランチェスター経営戦略の勉強を開始しました。ところがこれがやっぱり凄いんです。

この経営戦略法を簡単に説明させていただきますと。

経営戦略の中で一番大きなポイントは「強者の戦略」と「弱者の戦略」は、全く逆さまであるという点です。「商品戦略」「営業地域戦略」「ルート客層戦略」どれをとっても強者と弱者の戦略は逆でないとうまくいかないことです。

強者とは市場占有率26%以上をもち、2位との差が10対6、また規模的に従業員数300人以上ある会社を強者(全体の会社の2%だけ)と呼びます。それ以下を弱者といいます。ほとんどの経営力の小さな会社です。当然私達は弱者の経営戦略を勉強しなければなりません。ところが多くのビジネス書は強者の経営戦略で書かれているのです。

経営の目的は、1位の商品か1位の市場をつくることです。経営力での弱者は小さな市場に細分化して1位を目指します。大衆相手の商品や市場規模が大きいものは避け、市場規模が小さな商品に目標を定めなければなりません。多角化や商品の幅を広げると、戦力が分散して極端に弱くなるので、弱者は商品の幅を狭くし1つの商品に力を集中させるのです。

あれが駄目ならこれでいこうなんてたくさんの商品を扱うと失敗します。私のまわりにもこの方法で失敗した人が数人います。健康食品通販で大きく成長した青汁と香醋で有名な「やずや」の経営法にありますが、「一つの穴を深く掘れ。そうすれば穴は自然に広がる」という戦略が一番強力なのです。

また、間接営業は弱い力を一層弱くするので、弱者はエンドユーザーに一歩でも近づいた接近戦的直接営業のシステムを作ります。BtoCです。全国の釣具店に扱ってもらうために間接営業をし釣り具問屋さんに大量に売ろうなんて大きな間違いです。必ず失敗します。断言します。

商品をどこから買うのかの決定権はお客が100%持っていて、経営にとっての一番の知識はお客の情報であり、そのお客から好かれて、気に入られ、忘れられないことでも競争相手以上にNo.1であることが大切です。

こう説明すると「そんなの知っているよ。」と言われる人が必ずいます。

そう言われた方への私の質問は3つです。
1)記はなぜそうなのか?いろんな情報や角度から分析できてますか?そしてそのことを確信できてますか?
2)記のことに対してあなたの戦略はどうすれば良いですか?
3)その戦略を決定したら、具体的な戦術を実行していますか?

「知っているよ。」と言っているだけの人は何のエネルギーも行動力も持ちません。その人は明日から何も変わりません。実行しないと意味がないのです。

ランチェスター戦略では最近出版され読みやすく実例を入れた本があります。経営者、営業マン、起業家の必読の本です。

「小さな会社★儲けのルール」竹田陽一 栢野克己 フォレスト出版 \1400
「小さな会社★社長のルール」竹田陽一 フォレスト出版 \1400

ランチェスター戦略は、基本原則だけにとどまらず、経営の多岐テーマにわたって研究され、発展しつつあります。簡単にまとめて書くことができませんので、今後通販に関連するお話しを少しずつさせていただきます。

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